一反木綿
一反木綿は
鹿児島の小さな村に住むさとし君は、夏の夕暮に友達と公園で遊ぶのが大好きでした。ある日、おばあちゃんから『日暮れには気をつけなさい。一反木綿が出るかもしれないよ』と言われました。さとし君は初めてこの妖怪の話を聞き、少し興味を持ちました。
ある夕暮、さとし君は友達の健太君と一緒に、公園から川沿いの道を帰ることにしました。空が暗くなり始めたころ、一枚の白い布が風に舞いながら、ふわふわと彼らの前に現れました。
『あれが一反木綿かも!』と健太君が言いましたが、さとし君はただの風で飛んでいる布だと思いました。しかし、その布は彼らのまわりをぐるぐると回り始め、だんだんと近づいてきました。
『どうしよう!』と健太君が叫びました。そのとき、さとし君はおばあちゃんが教えてくれたことを思い出しました。『身を低くすると、やり過ごせるかも!』さとし君はそう言って、しゃがむように友達に伝えました。
二人は地面にしゃがみ、布が通り過ぎるのを待ちました。すると、不思議なことに、布は何もなかったかのように風と共に消えてしまいました。
『やったね!』と健太君は笑いました。さとし君もほっとして、二人で家に急ぎました。その日から、さとし君はおばあちゃんの言うことをもっと聞くようになりました。夕暮には気をつけ、昔の教えを大切にすることがどれほど大事か、しっかりと学んだのでした。
一反木綿は鹿児島県に伝わる妖怪です。
その長さは一反、布一枚ほどの大きさです。
追い払うには身を低くすると良いとされます。
夕方には注意が必要です。昔からの教えを大事にし、自然を敬うことを学びましょう。
夕暮には風で飛ぶ布に注意を。低くなって通り過ぎるのを待ちましょう。
このページは5-10歳のお子様におすすめです
🎨 かわいい妖怪と一緒に楽しく学ぼう!