はじまり
ある夏の夕方、ゆうたくんとあかりちゃんはおじいちゃんの家にあそびにいきました。おじいちゃんは海のちかくに住んでいて、そこでおおきな花火をみることができるのです。ふたりはわくわくしながら海にむかいました。
展開
夜になると、空は暗くなり、海の波の音がきこえてきました。おじいちゃんはゆうたくんとあかりちゃんにふしぎな話をはじめました。「この海には、しらぬいというふしぎな火があらわれることがあるんだよ。それは旧暦の八月一日におこるんだ」と言いました。
クライマックス
そのとき、海の向こうに小さな光が見えました。それはだんだんと増えて、まるで星が地におりてきたように見えます。ゆうたくんは目をこすり、「あれがしらぬいなの?」とたずねました。「そうさ、おおぜいの人がしらぬいを見たときは、海にでるのをやめたんだ。近づくと遠ざかるからね」とおじいちゃんは答えました。
結末
しらぬいの光はやがて消え、ゆうたくんとあかりちゃんはおじいちゃんと一緒に家に帰りました。ふたりはその夜、夢の中でしらぬいと一緒に海を泳ぐ夢を見たのです。おじいちゃんの話を思い出しながら、ふしぎな思いを胸にしまうのでした。