すずりのたましいと
すずりのたましいは
下関の小さな町に住む一郎くんは、ある日おじいさんの家に遊びに行きました。おじいさんは昔話が大好きで、いつも興味深い話を聞かせてくれます。
その日も、一郎くんはおじいさんの部屋で、古い硯を見つけました。「これ、なに?」と一郎くんが尋ねると、おじいさんはにっこり笑ってこう言いました。「それは、すずりのたましいが宿る硯だよ。」
おじいさんは硯を手に取り、一郎くんに説明しました。「この硯に向かって『平家物語』を読むと、不思議なことが起こるんだ。」
一郎くんはわくわくしながら、おじいさんと一緒に硯の前に座りました。おじいさんが本を読み始めると、硯の面がまるで海のように波立ち始めました。
驚いたことに、硯の上に小さな甲冑を着た武者たちが現れ、源平の合戦の様子を見せてくれたのです。一郎くんはその小さくも生き生きとした戦いの光景に夢中になりました。
おじいさんが本を読み終えると、硯の波はすっと消え、いつもの石の硯に戻りました。一郎くんはその不思議な体験に、心から感動しました。
家に帰った一郎くんは、友だちにすずりのたましいの話をしました。みんなもその話に興味津々で、次は自分たちもおじいさんの家に行ってみたいと言います。
このように、一郎くんはおじいさんとの素敵な思い出を大切にしました。
すずりのたましいは
源平合戦は
硯の波は
昔の物語や歴史に興味を持つと、いろいろなことを学べるよ。物を大切にする気持ちが新しい発見を生むかもしれないね。
すずりのたましいを見るためには、静かに心を落ち着けてみよう。驚くことがあっても、飛び跳ねないでね。
このページは3-12歳のお子様におすすめです
🎨 かわいい妖怪と一緒に楽しく学ぼう!